事例・利用例
クリーニング業界でのLINE公式アカウント活用で販促費削減、リピート率UP、LTV最大化へ! 開封率はアプリの8倍、クーポン利用率はDMの2倍に大幅UP
株式会社ルビーについて
株式会社ルビーでは、一般家庭向けに衣類クリーニング事業を展開しています。関西大手スーパーマーケットを中心に300店舗近く出店しているほか、宅配クリーニング+保管サービスの「ラクリ」、宅配クリーニングの「ルビ宅」などのECサービスを実施。「感動を届ける」をパーパスに掲げ、目の前のお客様に喜んでもらえるプラスワンのサービスがある。
クリーニング店として、地域のお客様から支持されています。
クリーニング事業を展開する、株式会社ルビーの代表取締役 辻本龍晃氏に、マーケティングデザインでLINE公式アカウントを構築した経緯や、運用方法をお聞きしました。
これまで郵送のダイレクトメールや自社アプリを駆使して情報発信を行い、リピート施策をしていた同社。
このインタビューではLINE公式アカウントに移行したことで得られた変化について話していただきました。
※クチコプレミアム顧客事例 2023年4月取材
■アプリでリピート促進するも、開封率が喫緊の課題に
—これまでどのような方法でマーケティング活動をしてきたか教えてください。
もともとクリーニング業界というのは、大きく分けて3種類の出店方法があります。
まずはショッピングセンターやスーパーの一角にテナントとして入る「インショップ型」、それからマンションの1階など人通りのある場所に出店する「路面型」、あとは住宅地でフランチャイズのように展開する「取次店型」です。そのなかでも私たちの場合は「インショップ型」の店舗が9割近くあります。
店舗の新規顧客獲得のために使っている媒体は新聞折り込みチラシです。テナントとして入る施設のチラシの一部にお知らせを掲載したり、4月~5月の衣替えシーズンは店舗ごとに刷り分けて新聞折り込みチラシを配布したりと、基本的にアナログな手法で集客をしています。
—では、既存顧客向けにはどういった施策をして、リピート率を上げていましたか?
施策をお話する前に、私たちの会員属性についてご紹介します。一度ご来店いただいたお客様は、「カード会員」と「アプリ会員」の2種類に分かれています。これらは、顧客管理用の会員コードをカードに記載するか、自社でつくったアプリで見られるようにするかの違いです。
お客様に便利な方を選んでいただき、カード会員にはダイレクトメールを郵送、アプリ会員にはアプリからセール情報やお誕生日クーポンをお届けしていました。ところが、アプリ会員が増えてくると同時に、ある重大な課題に気が付いたのです。
—アプリ会員の課題とはどのような課題でしょうか?
率直に話すと、アプリの開封率が予想以上に悪かったのです。
アプリ導入前、郵送のダイレクトメールで送ったクーポンの利用率は40%前後。
しかし、アプリに乗り換えた途端にクーポン利用率は驚くほど落ち込みました。アプリの開封率は10%、利用率になるとさらに低く、数字の落差に愕然としました。そもそも、カード会員の利便性向上のためにアプリを導入したのですが、届けたい情報がリーチしなくなれば意味がありません。
アプリは、会員コード、返却予定日、料金明細などがわかる優れものでしたので、機能面では満足していました。そこで私たちは、お客様が使いやすいツールとしてLINE公式アカウントをアプリのようにカスタマイズして使ってみてはどうか?と考えるようになっていきました。
▲郵送でお送りしているダイレクトメール。三つ折りタイプで半年分セール日やキャンペーン情報が記載されています。クーポンの利用率は40%前後を高反響な半面、多額の印刷費・郵送費がかかっていました。
—LINE公式アカウントは、どの点が魅力で着目したのでしょうか?
何といっても手軽さです。LINEは日本人のほとんどが使っているインフラです。
ご年配の方も抵抗なく使っていますので、敷居の低さが魅力でした。アプリと違って手間がかかるインストールも要らないですしね。
クリーニング業界は、お客様と一回だけの取引をするものではなく、何度もリピートしてもらうことでお役に立ち、LTV(ライフタイムバリュー)向上を目指すビジネスです。
身近なLINE公式アカウントをアプリのように使うことで、さらに利用率が上がることを期待しました。
■新規・既存顧客の双方にアプローチできる、ルビーのLINE公式アカウント
—それでは早速、ルビーのLINE公式アカウントについてご紹介ください。
はい。当社のLINE公式アカウントについてご紹介いたします。
▲ルビーのLINE公式アカウントでは、お友だち登録特典として30%OFFのお得なクーポンを配信中。
割引率が高いので新規顧客の来店促進に有効です。
【1】デジタル会員証
LINE公式アカウントのリッチメニューをタップするだけで、会員コードが確認できます。
スマートフォンはお財布以上にいつでも携帯しているものですので、カード忘れもなくなり、さらに会員カードのペーパーレス化につながりました。
▲リッチメニューの「会員証」ボタンをタップするとバーコードを表示できます。
【2】ご利用店舗ごとに顧客を自動セグメント
ルビーグループのクリーニング店は300店舗近くあります。
店舗ごとにお客様をセグメントできるよう、「友だち追加QRコード」を分けて発行しました。こうすることで友だち登録のタイミングで自動的に店舗コードと紐づき、セグメントが完了します。
▲登録店舗が確認でき、さらに引っ越しなどで変更が必要な場合もワンタップで変更可能。
【3】お預かり履歴確認
会員コードをバーコードリーダーで読み取って受付すれば、POSレジに販売情報を記録できます。
このデータを活用して、返却予定日、預けた洋服、料金明細がLINE公式アカウントから確認できるようになりました。
【4】配信
配信は、友だち全員への一斉配信と個別配信ができます。お客様との接点を増やすべく、毎月、キャンペーン情報を配信中です。ちなみに、先日配信したメッセージの開封率は80%。アプリと違って「情報が届いている!」という嬉しい実感があります。
お客様がLINE公式アカウントを確認すれば、いつでもキャンペーン情報が分かる点もありがたいです。
【5】クーポン・懸賞
来店時に利用できるデジタルクーポンや、当たる確率を設定できる懸賞があります。
クーポンや懸賞を使うと、楽しみながら来店促進につなげることができますね。
システム内で簡単にクーポンが作れるので、即座にクーポンや配信の内容を考えられます。
例えば、「雨の日・雪の日クーポン」など、天気を見ながら作成し、すぐに配信することも可能です。
▲クーポンの画面では利用済みかどうかも確認できます。
【6】ダッシュボード
登録状況がわかるダッシュボードを付け、顧客情報を見える化しました。
今後は、このデータを見ながら施策を考えていきます。
—ちなみに、LINE公式アカウントを使いこなすためには友だち追加施策が肝です。現在はどうやってお声かけをしているのでしょうか。
友だち追加施策については、ルビーの既存顧客向けと新規顧客向けの2パターンで考えています。
まずは、ルビーの会員様には店頭でお声かけをし、LINE公式アカウントのQRコードを読み取ってもらい、友だち登録を促します。
それから、新規向けにはLINEの「友だち追加広告(※)」を使って、店舗から半径2kmのエリアに絞って友だち追加広告を配信しています。現在、一人当たり350~400円で友だち獲得ができているので、「クリーニングに出したい!」という意欲が高まっている衣替えの時期にはとても有効な手段だと感じました。
(※LINE友だち追加広告とは、LINE公式アカウントの友だちを獲得する為にLINEアプリ内に広告を出せる機能。充実したターゲティング機能により、効果的にLINE公式アカウントの友だちを集めることができます)
—LINE公式アカウントに乗り換えて、良かったことを教えてください。
【1】自動化が容易に
最もよかったのは簡単に自動化ができる点です。
これまで、郵送していたダイレクトメールは、LINE公式アカウントから配信しています。
しかも予め設定をすれば、誕生日クーポンの配信など自動化することもできます。
デジタル会員証とPOSレジの連動も実現し、お客様も、運用する私たちも、だいぶ手間が省けるようになりました。
【2】印刷コストの削減
チラシやダイレクトメールなど、紙媒体をお客様に届けることは意外と費用がかかります。デザイン費、印刷費、郵送費、そして、印刷したものを保管しておく倉庫…。
毎年、弊社では30万枚近くのダイレクトメールを印刷していましたので、そのコストは何千万円もかかっていました。
LINE公式アカウントから情報をお届けできれば、印刷物も不要になります。
【3】新規・既存顧客の双方にアプローチ
先ほどお話した、LINE友だち追加広告が使えるようになったのは非常にメリットが大きいです。
売り上げアップをするには、新規顧客を増やすか、既存顧客のリピート率向上か、どちらかしかありません。
昔と違って新聞購読率もぐんと下がり、折り込みチラシの情報も届きにくくなっているので、こういったLINE広告でお得な情報を届けることで、ブランドスイッチの可能性も出てきます。新規顧客獲得のために、<友だち追加広告 → 友だち追加 →お得な情報を配信 → 来店> の流れを期待しています。
つまり、LINE公式アカウントがあるということは、新規・既存顧客の双方をターゲットにした媒体を手に入れたということなのです。
■マーケティングデザインについて
—数あるシステム会社の中から、マーケティングデザインにLINE公式アカウントの構築を依頼したのはどのような経緯でしょうか?
弊社では「宅配クリーニング ラクリ」というサービスをしておりまして、その事業で、マーケティングデザインが提供している「クチコプレミアム」を導入しております。
すでに長いお付き合いがありましたので、LINE公式アカウントの話が出た時に真っ先に相談しました。
—LINE公式アカウントの構築は、どのような手順で進みましたか?
実は、LINE公式アカウントの構築はまったく畑違いですので、やりたいことはたくさんあるのですが、打ち合わせのときにどのように伝えていいのか難しかったです。
印象に残っているのは、マーケティングデザインの担当者に誘導してもらいながらまとめた「要件定義」です。期待すること、システム要件、技術的な観点での注意点などを定義づけしてからはスムーズに話が進みました。とにかくじっくりとヒアリングを重ね、私たちのペースに合わせて構築をしていただきました。
—構築する上で、最も難しかったところはどのような点ですか?
当社のLINE公式アカウントは、POSレジとの連動がカギを握っておりましたので、POSレジメーカーがASPを利用できるようにしてくれるかどうかの交渉に時間がかかりました。
POSレジメーカー側には販路拡大の起爆剤になることを話して理解してもらいました。
—いよいよLINE公式アカウントの運用がスタートします。もし考えている施策があれば教えてださい。
これから、マーケティングデザインには顧客分析でコンサルティングをしてもらう予定です。社内にシステムを操作できるスタッフがいますが、蓄積したデータを分析・活用するノウハウがありません。
これからはこの顧客データを活用して、効率的・効果的なマーケティング施策が打てるように、打ち合わせをしているところです。
また、コンサルを依頼した理由はもう一つあります。
外部事業者にマーケティングに加わってもらうことでリスク回避につながります。というのも、万一、社内のスタッフが急に休んだ時など、何もできなくなってしまう恐れがありますから。外部のサポートも得ながら実施することで、安定した運用ができるでしょう。
■ルビーのこれから
—これからLINE公式アカウントを構築する人に向けてメッセージをお願いいたします。
まず、私が経験した、「システム構築失敗談」からお話します。
私は過去に、あるシステムを構築するときに、やりたい機能を全部詰め込んだがために、希望予算から3倍以上も大きく膨らみ、結局、話し合いにも齟齬が生まれてうまくいかなかった経験があります。
この苦い経験から学んだことは、自分自身が得意な業界から離れれば離れるほど、費用感ややりたいことについて、腹を割って話し合える相手に依頼すべきだったということ。
今回のLINE公式アカウント制作は、要件定義から始めたので時間がかかりました。
しかしシステムの柱を決める部分に時間をかけたおかげで、機能と予算、オペレーションのバランスを考えた満足度の高い提案をもらえました。マーケティングデザインのように寄り添って動いてくれる会社を選ぶと失敗がないはずです。
—これから、どのようなクリーニング業者を目指していきますか?
私たちがパーパスに掲げているのは「感動を届ける」です。このパーパスに向かって、お客様にさらに喜んでいただけるようなプラスワンのサービスを目指していきます。
クリーニングでいうと、仕上げの良さ、染み抜きの丁寧さなどそういったことがプラスワンの要因になりますし、お客様に便利さを感じてもらえるLINE公式アカウントもプラスワンのサービスとして考えています。加えて、実際に接客を行う従業員の満足度を上げていくこともお客様満足度の引き上げにつながります。
このように、多方面からのプラスワンを積み重ねていく所存です。
—最後にマーケティングデザインに向けてメッセージをお願いいたします。
非常に満足できるサービスをしてくださり、感謝をしています。
今後も引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
お客様に喜んでいただけ、売り上げに貢献できるサポートを期待しています。
~お忙しいなか、ご協力いただきありがとうございました~
取材日時:2023年4月
DATA
店舗・企業名 | 株式会社ルビー |
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カテゴリ | 事例 |
備考 | https://www.rby.jp/ |