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リファラルマーケティング

住宅市場動向調査で判明!“紹介”が鍵を握る不動産・リフォーム集客

2025-03-14

はじめに

不動産・住宅業界の集客方法は、インターネットの普及やSNSの台頭によって大きく変化しています。物件の検索や比較検討はウェブ上で行うのが当たり前になり、折り込みチラシやDMなど従来のオフライン広告の効果が薄れ始めているという声も少なくありません。

一方で、高額商品かつ長期的に利用する住宅だからこそ、「信頼できる知人や友人が勧めてくれた」という“紹介”が持つ説得力は依然として非常に大きいと考えられます。実際、国土交通省 住宅局の『令和5年度住宅市場動向調査報告書』(以下、「同報告書」)のデータを見ると、業態ごとに差はあれど、「知人等の紹介」という項目が常に一定数以上含まれているのです。

こうした背景のもと、多くの企業が紹介キャンペーンを取り入れ、意図的に口コミを後押しする試みを行っています。さらに、紹介特化ツール「クチコプレミアム」を活用することで、これまで曖昧になりがちだった紹介経路・報酬管理をスムーズにし、失注や重複管理による漏れを大幅に削減しているケースも増えてきました。特に、大手住宅設備メーカーLIXIL社が主催するグッドリビング友の会において、クチコプレミアムが実際に採用されていることが注目を集めています。

本記事では、同報告書にある「施工者・物件を探す際の情報収集方法」のデータを引用しながら、不動産業界を業態別に分析し、紹介キャンペーンがどのように効果を発揮するのかを解説します。そしてリフォーム業界での具体的な活用ポイント(グッドリビング友の会の活用事例も含む)や、キャンペーン導入のためのアクションプランを提示します。ぜひ最後までご覧いただき、貴社の集客や売上向上に役立ててみてください。

メインコンテンツ

各業態における“紹介”と他チャネルの利用状況

国土交通省 住宅局「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、「施工者や物件を探す際の情報収集方法」は業態(注文住宅・分譲戸建・分譲集合・中古戸建・中古集合・賃貸・リフォームなど)によって大きく異なるものの、一定以上の割合で「知人等の紹介」が利用されていることがわかります。以下、各業態のデータを簡単に紹介しながら、その意味合いを考察していきましょう。

(1) 注文住宅取得世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
住宅展示場 50.4
インターネット 42.0
知人等の紹介 27.8
不動産業者で 7.6
新聞等の折り込み広告 6.0
その他 5.9
住宅情報誌/リフォーム雑誌 11.3
勤務先で 12.4
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

注文住宅の場合、住宅展示場(50.4%)インターネット(42.0%) の比率が高い一方、「知人等の紹介」も約28%と無視できない存在感があります。工務店やハウスメーカーなどの施工品質がダイレクトに結果に反映されるため、実際に建てた人からの信頼できる口コミが重要視されるのです。

(2) 分譲戸建住宅取得世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
インターネット 64.0
不動産業者で 46.2
新聞等の折り込み広告 4.8
知人等の紹介 12.0
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

分譲戸建の場合、インターネット(64.0%)不動産業者(46.2%) が上位を占めています。注文住宅ほど「展示場」を軸に検討するわけではありませんが、それでも知人等の紹介(12.0%) は一定数存在しており、オンライン検索だけでは得られないリアルな評判が購入の決め手になるケースもあると考えられます。

(3) 分譲集合住宅取得世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
インターネット 76.6
不動産業者で 23.0
知人等の紹介 12.5
新聞等の折り込み広告 10.9
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

分譲マンションやタワーマンションなどの集合住宅では、インターネット(76.6%) が圧倒的トップ。不動産ポータルサイトや比較サイトで条件を絞りこむ人が増えています。一方、「知人等の紹介」は12.5%と前述の分譲戸建と近しい数字です。

(4) 既存(中古)戸建住宅取得世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
インターネット 64.9
不動産業者で 40.5
知人等の紹介 20.1
新聞等の折り込み広告 5.4
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

中古戸建はインターネット(64.9%)不動産業者(40.5%) が2大チャネルですが、「知人等の紹介(20.1%)」も一定のボリュームがあります。地域コミュニティのネットワークで空き家情報や売主を知り、そこから購入に至るといった流れも考えられます。

(5) 既存(中古)集合住宅取得世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
インターネット 62.3
不動産業者で 45.3
知人等の紹介 17.3
新聞等の折り込み広告 6.6
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

中古の集合住宅は、インターネット・不動産業者が上位。知人等の紹介(17.3%) は中古戸建より少し低めですが、それでも例年一定程度の割合で推移しています。実際に住んでいる(あるいは住んでいた)人の意見は大きな安心材料となるようです。

(6) 民間賃貸住宅入居世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
インターネット 60.1
不動産業者で 43.4
知人等の紹介 17.8
新聞等の折り込み広告 0.2
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

賃貸物件探しは、インターネット(60.1%)不動産業者(43.4%) が中心ですが、「知人等の紹介(17.8%)」も一定数存在。大学近辺では在学生同士の口コミで物件が回るなど、SNSやコミュニティでの情報拡散が活発です。

(7) リフォーム実施世帯

【データの紹介】

施工者を探した方法 割合(%)
以前から付き合いのあった業者 41.7
知人等の紹介 26.4
インターネット 15.7
業者の直接セールス 8.7
…(以下省略)

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省 住宅局)

リフォームでは、「以前から付き合いのあった業者」(41.7%)「知人等の紹介」(26.4%) が非常に大きな割合を占め、インターネット(15.7%)の2倍以上です。工事の品質や信頼性が重視されるため、従来の取引先や口コミの影響が強く表れる分野と言えるでしょう。

なぜ「紹介キャンペーン」が有効なのか?

データを一通り見てみると、業態によってインターネットの利用率や不動産業者への依存度合いが異なる一方、「知人等の紹介」が常に無視できない数値を占めているのが印象的です。特にリフォームでは「付き合いのある業者」「紹介」の比率が突出しており、それが信頼重視の市場であることを物語っています。

紹介がもたらす3つのメリット

1.強力な信頼性
・不動産・住宅は高額で長期間利用するため、身近な人の“実体験”が強い説得力を持つ。

2.顧客満足度向上・ロイヤルティ強化
・紹介した側も紹介された側も、企業やブランドに対して親近感を抱きやすい。
・結果的にリピートや追加工事などの売上につながりやすくなる。

3.コスト効率の高さ
・一般的な広告出稿と比べ、紹介獲得の費用は抑えられるケースが多い。
・顧客が自発的に動く仕組みを整えれば、上質なリードが継続的に生まれる。

クチコプレミアムとグッドリビング友の会

ここで注目したいのが、紹介特化ツール「クチコプレミアム」の存在です。LIXIL社が主催するグッドリビング友の会(工務店やリフォーム会社などに向けて施工品質・販売促進を支援する会員組織)でも採用されており、すでに多くの会員企業が導入しています。紙ベースの紹介カードやエクセル管理では見えづらかった「だれが紹介して、いつ成約して、どのような特典を付与したか」といった流れをデジタル上で可視化・自動化できるのが大きなメリットです。

・運用の効率化: 紹介者・被紹介者の紐づけや報酬付与管理が一元化できる
・顧客満足度向上:ツールを介して紹介手続きがスムーズになり、両者にメリットを提示しやすい
・大手メーカーとの連携効果:LIXILのブランド力も活かしながら、紹介による成約率アップを狙える

各業態における紹介キャンペーン活用のポイント

前節のデータとあわせて、ここでは業態別に紹介施策を活かすうえで押さえておきたいポイントを整理します。

(1) 注文住宅・分譲戸建・分譲集合住宅

・インターネット住宅展示場を活用する層が多いため、オンライン広告とオフラインの見学会や内覧会を組み合わせて、そこで得た顧客の声を紹介キャンペーンと連動させる。

・SNS投稿に誘導しやすい“フォトスポット”を展示場に用意するなど、口コミやシェアが自然に発生する仕組みを検討すると良い。

(2) 既存(中古)戸建・集合住宅

不動産業者との連携がカギ。仲介担当者が「紹介キャンペーン」を理解していないと、紹介が途切れてしまう。

・地域コミュニティでの口コミや評判が重要になるケースも多いので、成約後の顧客フォローを充実させ、「周囲に勧めたい」と思ってもらう感動体験を提供するのがポイント。

(3) 民間賃貸住宅入居

・若年層・学生など、SNSでの拡散が期待できるユーザーが多い。短期的な特典(初期費用の一部免除や家賃フリーレントなど)を絡めると紹介件数が増えやすい。

・仲介会社を含めた複数事業者間での情報共有をスムーズにし、紹介先を間違えないようツール導入を検討すると運用コストが抑えられる。

(4) リフォーム

・「以前から付き合いのある業者」(41.7%) と並んで、「知人等の紹介」(26.4%) が大きな割合を持つ分野。「顔が見える繋がり」に重きを置く文化が強い。

・クチコプレミアム導入のメリットが特に出やすい分野。既存顧客から「友だちにも紹介したい」と思ってもらうためのSNS連携や特典設定が効果的。

LIXIL社グッドリビング友の会との連携事例では、大手メーカーの教育支援やブランド力もプラス要素として活かせるため、「信頼感」をベースに顧客へのアプローチが可能になる。

アクションプラン

ここからは、紹介キャンペーンをスムーズに運用・定着させるための具体的ステップをまとめます。

1.現状分析とKPI設定
・紹介経由の問い合わせや成約率がどの程度あるか、まずは数値化。
・「月内に紹介経由の問い合わせを○件増やす」「紹介成約率を20%に上げる」など、具体的な目標を定める。

2.キャンペーン内容・特典設計
・法規制(景品表示法など)や業界団体のガイドラインに配慮しながら、紹介者・被紹介者への特典を考える。
・賃貸なら「仲介手数料割引」「家賃1か月無料」、分譲・注文住宅なら「ギフト券」「内装オプション一部サービス」など、業態ごとに合ったインセンティブを検討。

3.ツール導入の検討
・紹介件数が増えるとエクセル管理だけでは限界があるため、クチコプレミアムのような紹介管理ツールの利用が効果的。
・導入企業の事例(グッドリビング友の会など)を参考にして、運用フローをイメージしやすくする。

4.スタッフ教育・研修
・営業担当や受付スタッフが紹介キャンペーンの内容を熟知し、顧客への説明とフォローを円滑に行えるようにする。
・成功事例を社内で共有し、モチベーションを高める。

5.効果測定と改善
・キャンペーン開始後、定期的に紹介数や成約率、顧客満足度などを追跡。
・改善の余地があれば特典や告知方法を見直し、PDCAサイクルを回しながら成果を最大化する。

まとめと次のステップ

本記事では、国土交通省 住宅局の『令和5年度住宅市場動向調査報告書』から得られたデータをもとに、不動産・住宅業界における「知人等の紹介」の重要性を検証しました。多くの業態でインターネットや不動産業者の利用率が高まる一方、特にリフォーム領域では「付き合いのある業者」や「紹介」が過半数を占めるなど、人との繋がりが根強い影響力を持っていることが改めて明らかです。

そのため、企業としては紹介キャンペーンを導入し、仕組みづくりを行うことが成功のカギになるでしょう。具体的には、紹介特化ツール「クチコプレミアム」のようなシステムを利用すると、紹介発生から成約、特典付与まで一元管理でき、顧客満足度の向上とマーケティングコスト削減を両立できます。さらに、LIXIL社のグッドリビング友の会のように、大手メーカーのネットワークや研修を活かしながら導入を進めることで、より効率的に成果を高めることも可能です。

次のステップ

1.自社の紹介状況を分析
すでに発生している紹介の件数や成約率、満足度などを正確に把握する。

2.試験運用やツールのデモ導入
小規模のキャンペーンを実施し、成果を検証する。クチコプレミアムなどの導入事例を参考に社内プレゼンを行う。

3.スタッフ体制・特典設計の本格化
成功パターンを拡大させ、マーケティング施策として確立。リフォームなら「信頼重視」、賃貸なら「お得感重視」というように、業態に合った切り口でキャンペーンを強化。

よくある質問(FAQ)

Q1. 紹介キャンペーンの特典はどのように設定すればよいでしょうか?

A1. 高額商材(分譲、注文住宅、リフォームなど)は景品表示法や関連法規、業界ガイドラインに注意が必要です。一般的には紹介者への商品券やキャッシュバック被紹介者への割引や特典などが採用されています。賃貸では初月フリーレントや仲介手数料割引など、わかりやすい金銭的メリットが効果的です。

Q2. オンラインで完結する紹介管理システムに抵抗があるのですが?

A2. 紙の「紹介カード」を併用する企業もありますが、件数が増えると管理が煩雑になり、報酬のミスや顧客情報の取りこぼしが発生しやすくなります。クチコプレミアムなどのツールを利用すれば、ウェブ上で紹介の登録・追跡・特典付与までを自動化できるので、結果的に運用負担を大幅に下げられます。

Q3. 既存顧客が少ない場合でも紹介キャンペーンは有効でしょうか?

A3. リフォームや工務店など、既存顧客が多い企業のほうが紹介の恩恵を受けやすいのは確かです。ただし、新興企業でもSNS拡散イベントでの実績紹介などを通じて、早期に顧客満足度を高めれば、少ない顧客でも質の高い紹介を得ることは十分に可能です。

Q4. グッドリビング友の会では、どのようにクチコプレミアムを活用していますか?

A4. LIXIL社のグッドリビング友の会は、工務店・リフォーム会社向けに施工品質や販売促進を支援する会員コミュニティです。その一環として、クチコプレミアムが紹介管理ツールとして採用されています。紙ベースの紹介カードの電子化や、紹介者・被紹介者の管理、特典の付与までがスムーズになり、多くの会員企業が導入メリットを実感しているようです。

Q5. どの程度の目標を設定すればよいでしょうか?

A5. まずは現状の紹介比率や成約率を把握し、そこから1.2倍~1.5倍程度を目指す企業が多いです。数値データがない場合は、全体の問い合わせのうち5~10%を紹介経由にするといった目標でも構いません。施策を回しながら、PDCAを繰り返し目標値をアップデートしていきましょう。

まとめ

不動産・住宅という人生における大きな買い物を扱う業界では、「知人等の紹介」が情報収集や意思決定において依然として重要な役割を果たしています。リフォーム領域に至っては、「以前から付き合いのある業者」「紹介」の比率が極めて高く、信頼や実績が決め手となる市場であることがはっきりとわかります。

著者エリア

著者の紹介

廣見 剛利

20代の頃から、営業会社の組織を率いるかたわら、営業の重要性を認識しながらも、営業の限界について自問自答をし続ける。30代でCRMとSFAに出会いその限界を打破する光が見えつつも、変革しなければならないプロセスの多さに愕然とする。 40代に入りマーケティングオートメーションと出会い、見込み客獲得から、見込み客教育、商談化のプロセスの自動化について体現する。商談化前が自動化されることにより、商談後の生涯顧客価値を最大化させるプロセスの見える化、見える化による再現性のある営業組織づくりを実現。同じ悩みをもつ日本企業の解決策を提供すべく、マーケティングデザインを設立。



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