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リファラルマーケティング

不動産業界の新常識!データが証明する紹介キャンペーンの成約率4倍の法則

2025-03-26

はじめに

不動産業界では、広告コストの高騰や競争の激化により、新規顧客の獲得が年々難しくなっています。従来のチラシや展示会といった施策も一定の効果はあるものの、投資対効果(ROI)の面で課題を感じている企業も多いでしょう。

そこで注目されているのが、既存顧客の“紹介”を活用するリファラルマーケティングです。SNSの普及に伴い、口コミや紹介の力はこれまで以上に大きくなっています。特に不動産は高額な商材ゆえ、購入前の不安や疑問が多く、信頼できる知人や家族からの推薦が大きな後押しとなりえます。

本記事では、「紹介キャンペーン」を軸とした施策が不動産業界にとってなぜ有効なのか、どのように設計・運用すれば効果を最大化できるのかを、成功事例を交えながら解説します。導入を検討している方に向けて、具体的なアクションプランやQ&Aもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。


紹介キャンペーンが不動産業界に適している理由

不動産業界で「紹介」が特に有効とされるのは、以下の3つのポイントがあるからです。

1.信頼性の高さ
・高額商材であるため、検討者は信頼できる情報源を重視
・知人や家族の実体験を伴う紹介は、強い説得力を発揮

2.成約率の高さ
・一般的にオンライン広告の成約率は3%ほど
・紹介リードは10〜15%といった高い成約率が期待でき、4倍の成果につながるケースも

3.広告費の削減
・ポータルサイトや紙媒体への出稿費を大きく抑えられる
・既存顧客を活用することで、コスト効率の高い集客が可能

成功する紹介キャンペーンの設計方法

紹介キャンペーンを成功に導くためには、以下のポイントを意識することが大切です。

1.明確なターゲット設定
・新築を検討している層か、リフォーム希望の既存顧客か
・自社が特に注力したい顧客セグメントをはっきりさせる

2.魅力的なインセンティブ設計
・紹介者への特典:キャッシュバック、ギフト、特別サービスなど
・紹介された人への特典:契約時の割引やオプション追加など
・両者がWin-Winになる仕組みで、紹介のハードルを下げる
内覧会(住宅展示場)への参加時と購入時の2段階で特典を用意することで、紹介者のモチベーションを維持しやすくする(いわゆる“スモールゴール”を設定)

3.デジタルツールの活用
・クチコプレミアムのような紹介管理ツールを導入し、運用を効率化
・紹介状況や成約率が可視化され、担当者の工数を削減

不動産業界での成功事例:シアーズホームの取り組み

株式会社シアーズホームグループHDは、熊本県を中心に九州各地で新築の注文住宅やリフォーム事業を展開する企業です。コロナ禍で展示場への来場者が減少し、従来の手法だけでは十分な集客が難しくなったことから、紹介キャンペーンの強化を検討しました。

・展示場来場数が300%増加:コロナ禍前と比較し、紹介を介した来場者数が大幅アップ
・成約率4倍:紹介経由で問い合わせをしてきた顧客の商談がスムーズに進展
・工数削減:インセンティブ管理や顧客データ管理をツールに任せ、人手作業を大幅に省力化

特に、紹介元のインセンティブを「展示場への来場」という早いタイミングで付与する仕組みが好評を得ました。これにより、「契約しないと特典がもらえない」状態を避け、友人・知人への紹介を促しやすくなったといいます。また、キャンペーンを“継続的に告知する”体制を構築し、単発に終わらない工夫をしたことも成功につながったポイントです。


アクションプラン

ここからは、実際に紹介キャンペーンを導入しようと検討している不動産会社向けに、具体的なステップを示します。

1.ターゲット設定
まずは自社が注力したい顧客層を絞り込み、どのようなメッセージとインセンティブが刺さるのかを検討します。既存顧客の属性や地域性を分析し、もっとも紹介が期待できる層を見極めましょう。

2.インセンティブ設計
紹介者だけでなく、紹介された人にとっても魅力的な特典を設定します。費用対効果を考慮しながらも、一定のインパクトを持つ内容にすることで、口コミや紹介のモチベーションを高められます。

3.キャンペーンの告知
社内外への周知を徹底しましょう。既存顧客にはLINEやメールやDM、SNSなどを活用し、わかりやすいランディングページを用意することで紹介のハードルを下げます。また、店頭や展示場でのポップやチラシ設置、営業担当者による口頭での案内も重要です。

4.管理ツールの導入
クチコプレミアムのような紹介管理に特化したツールを導入し、問い合わせや紹介情報を一元管理します。インセンティブの発送やステータス管理が自動化されるため、担当者の負担が大幅に削減されます。

5.結果の分析と改善
定期的にキャンペーンの効果を測定し、紹介率や成約率の推移、費用対効果を分析します。必要に応じてインセンティブ内容を見直したり、告知方法を調整することで、より高い成果を目指しましょう。


まとめと次のステップ

不動産業界における紹介キャンペーンは、高額商材ゆえに顧客が抱きやすい不安を「信頼」でカバーする という点で非常に有効です。シアーズホームの事例が示すように、紹介キャンペーンをデジタルツールで運用することで、

・成約率の大幅な向上(最大4倍)
・広告費の削減(最大30%)
・業務効率化(インセンティブの自動管理・データ分析)

が実現できる可能性があります。これまで「単発の紹介施策にとどまりがちだった」「キャンペーン管理が煩雑で継続が難しい」と感じていた企業こそ、キャンペーン設計とデジタルツールの導入を検討する余地があるでしょう。

今後、さらに不動産購買層のニーズは多様化し、オンラインでの情報収集や口コミ確認が主流になっていくと考えられます。こうした時代の流れの中で、紹介キャンペーンは信頼と口コミ力を最大化する施策として、多くの不動産会社にとって大きな強みとなるはずです。


よくある質問(FAQ)

Q1. インセンティブの設定金額はどれくらいが適切ですか?

A. 一般的には、契約1件あたりの粗利や広告費などを考慮し、過度になりすぎない範囲で設定します。数万円〜数十万円相当のキャッシュバックやギフトが用いられることが多いですが、ターゲット層やブランドイメージとのバランスも考慮が必要です。

Q2. 既存顧客の個人情報やプライバシーに配慮する方法は?

A. 紹介キャンペーンを実施する際は、個人情報保護法に則り、紹介元にも紹介先にも適切な同意を得るようにしましょう。ツール導入時には、情報の取り扱いについてのガイドラインを明文化しておくことが重要です。

Q3. デジタルツールが苦手な従業員や顧客がいる場合はどうすればいい?

A. ツールの導入初期は、紙ベースの補助資料や電話でのサポート体制を設けるとスムーズです。徐々にデジタルへの移行を促しながら、誰にでも使いやすいUIを採用するツールを選ぶと、抵抗感が減ります。

Q4. 単発ではなく継続的に成果を出すコツは?

A. 社員向けの目標設定やキャンペーンの定期リニューアルがおすすめです。毎月や季節ごとに特典を変えたり、抽選企画を組み込むなど、常に顧客の興味を引く施策を続けることがポイントです。

Q5. 紹介キャンペーンはどのくらいの期間で結果が出ますか?

A. 一般的に不動産の商談サイクルは長めですが、最初の反響は2〜3カ月程度で出始めることが多いです。その後の継続的な成果を狙うために、半年〜1年程度の長期視点で運用し、PDCAを回していきましょう。


本記事では、不動産業界における紹介キャンペーンの可能性や具体的なアクションプランを、シアーズホームの成功事例を交えてご紹介しました。高額商品である不動産を扱うからこそ、“信頼” や “口コミ” という要素は非常に重要です。デジタルツールを活用した紹介キャンペーンを実施すれば、業務負荷を抑えながら、成約率や顧客満足度の向上を同時に狙うことができます。ぜひ自社に合ったプランを検討し、持続的な顧客獲得の仕組みを構築してみてください。

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著者の紹介

廣見 剛利

20代の頃から、営業会社の組織を率いるかたわら、営業の重要性を認識しながらも、営業の限界について自問自答をし続ける。30代でCRMとSFAに出会いその限界を打破する光が見えつつも、変革しなければならないプロセスの多さに愕然とする。 40代に入りマーケティングオートメーションと出会い、見込み客獲得から、見込み客教育、商談化のプロセスの自動化について体現する。商談化前が自動化されることにより、商談後の生涯顧客価値を最大化させるプロセスの見える化、見える化による再現性のある営業組織づくりを実現。同じ悩みをもつ日本企業の解決策を提供すべく、マーケティングデザインを設立。



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