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リファラルマーケティング

Top Referral Marketing Statistics for 2025 [+ Actionable Insights](第一回)

2026-02-20

戦略・市場背景編

なぜ今、広告よりも「紹介」なのか?リファラルマーケティングが顧客LTVと信頼を向上させる論理的根拠

イントロダクション

デジタル広告のコストが過去10年で2倍以上に高騰する中、BtoB・BtoCを問わず「広告を通じたメッセージ」への信頼は過去最低水準にあります。意思決定の「確実性」を求める消費者は、企業による一方的な訴求ではなく、信頼できるコミュニティの声を頼る「コミュニティ回帰」の傾向を強めています。本記事では、1,300名超の調査データを基に、紹介(リファラル)が単なる獲得チャネルを超え、なぜ顧客LTVやブランドの信頼形成に不可欠な戦略要素となるのか、その論理的メカニズムを解き明かします。

広告費222%増の時代における「広告疲れ」と「コミュニティ回帰」

企業の広告支出は10年前と比較して222%増加していますが、その一方で消費者の広告に対する懐疑心は深まっています。

広告への信頼失墜と「知人」への信頼集中

最新の調査では、購買決定において広告が重要だと答えたのはわずか2%に過ぎない一方、86%の消費者が「推薦やレビュー」を重視すると回答しています。特に18〜35歳の若年層・ミレニアル世代では、20%以上が「昨年に比べて広告への疑念が強まった」と答えており、ブランドが自ら語る価値提案よりも、既存ユーザーによる「検証済みの声」を求める傾向が鮮明になっています。

会話の中で生まれる「情報の非対称性」の解消

消費者の84%は、日常会話を通じて新しいブランドを知ります。紹介が強力なのは、製品ページや広告などの「表向きの情報」には現れない、実際の利用者だけが知る詳細なメリット・デメリット(インサイド情報)が共有されるためです。この情報の非対称性の解消が、購買に伴うリスク知覚を下げ、意思決定を加速させます。

「Know-Like-Trust (KLT)」ファクター:紹介が購買決定を左右するメカニズム

リファラルマーケティングの根幹にあるのは、心理的な「KLT(Know, Like, Trust)」ファクターです。

信頼のブリッジ効果

消費者は、すでに自分が「知っていて(Know)、好きで(Like)、信頼している(Trust)」人物からの推薦を、ブランドそのものへの信頼に転換します。この「信頼のブリッジ」により、広告だけでは突破できない心理的障壁を容易に越えることが可能になります。

ネガティブフィードバックの無視できない影響力

紹介の影響力はポジティブな面だけに留まりません。知人からのネガティブなフィードバックを受けた場合、52%の消費者がそのブランドの購入を見送るというデータが出ています。これは、コミュニティ内の声がブランドの生存を左右するほどの影響力を持っていることを示唆しており、企業は「認知」だけでなく「顧客の満足と称賛」を戦略の中心に据える必要があります。

リファラルマーケティングがもたらす中長期的な効果:LTVとブランドロイヤリティ

紹介施策は、短期的な顧客獲得単価(CPA)の最適化以上に、中長期的なLTVの向上に寄与します。

紹介行為が既存顧客のロイヤリティを再定義する

興味深いことに、紹介を行った顧客の39%が「紹介後にブランドへのロイヤリティが高まった」と回答しています。これは、他人に製品を薦めるという行為自体が、自己の選択を肯定する心理的プロセス(自己説得)として働き、ブランドとの関係を深化させるためです。

紹介プログラムが適している業界と製品特性

全ての業界で一律の効果があるわけではありません。調査によると、以下のカテゴリーで特に紹介への依存度が高いことが分かっています。

・高関与製品・サービス: 電子機器(52%)、専門的対面サービス(49%)、自動車(32%)

・継続・体験型サービス: サブスクリプション事業(23%)、美容・健康(40%)

これらの業界では、購入の失敗を避けたいという心理が強く働くため、信頼できる第三者の声が強力な「検証」として機能します。

FAQ(よくある質問)

Q:リファラルマーケティングは、単なる口コミキャンペーンと何が違うのですか?
A:単なる自然発生的な口コミとは異なり、リファラルマーケティングは紹介プロセスを仕組み化し、インセンティブや追跡ツールを用いて「再現性のある成長チャネル」として管理する手法を指します。

Q:B2B企業でも紹介プログラムは有効ですか?
A:非常に有効です。特にB2Bは意思決定に関わる人数が多く、リスク回避志向が強いため、信頼できる既存顧客からの推薦は、何百万円もの広告費よりも強力な意思決定の根拠となり得ます。

Q:紹介プログラムを導入すれば、すぐに売上が上がりますか?
A:本手法は短期的な刈り取りではなく、顧客との信頼関係を起点とした中長期的な戦略です。製品品質やカスタマーサービスが不十分な状態で導入すると、かえってネガティブな口コミを拡散させるリスクがあります。

まとめ

現代の消費者は、広告過剰な市場において「信頼の拠り所」をコミュニティに求めています。紹介(リファラル)は、ブランドが一方的に語る価値を、既存顧客の信頼というフィルターを通じて届ける「最も信頼性の高い」マーケティング手法です。この戦略は単なる新規獲得に留まらず、紹介者自身のロイヤリティを高め、結果として顧客$LTV$の最大化に寄与します。

参考文献・出典

impact.com(2024)”Customer referral marketing research: A consumer perspective”
・PXA by impact.com “Referral Revolution: Discover the Power of Referral Programs for Business Success”

著者エリア

著者の紹介

廣見 剛利

20代の頃から、営業会社の組織を率いるかたわら、営業の重要性を認識しながらも、営業の限界について自問自答をし続ける。30代でCRMとSFAに出会いその限界を打破する光が見えつつも、変革しなければならないプロセスの多さに愕然とする。 40代に入りマーケティングオートメーションと出会い、見込み客獲得から、見込み客教育、商談化のプロセスの自動化について体現する。商談化前が自動化されることにより、商談後の生涯顧客価値を最大化させるプロセスの見える化、見える化による再現性のある営業組織づくりを実現。同じ悩みをもつ日本企業の解決策を提供すべく、マーケティングデザインを設立。



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