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【特集】業界別、紹介キャンペーン特典をしらべてわかったこと

2021-02-22

こんにちは、マーケティングデザイン紹介キャンペーン担当の田邊です。

本記事では「ランダムに選択した8つの業界の紹介キャンペーンの紹介特典」に着目しデータ収集と考察を行いました。
様々な内部・外部的要因が反映されている紹介特典の設定は紹介キャンペーンにおける、非常に悩ましいポイントの1つであるでしょう。

本日も読者の皆さんが、何か新しい集客のヒントを掴んで頂けると幸いです。

調査概要と調査した業界

本記事を執筆するにあたりデータ収集を行った業界は「習い事・専門学校・英会話」「競輪」「人材派遣」「質屋」「食品配達」「教習所」「スポーツクラブ」「インターネットテレビ契約」の8業界です。業種業態が異なる8つの業界で、現在行われている紹介キャンペーンとその特典を4つポイントに絞りWEB検索にて一斉調査致しました(紹介者特典、紹介された人特典、特典金額、業種)。また対象サイトは全て日本語サイトになります。

これらの前提条件の元、今回の記事を執筆してまいります。
また各業界のサンプル数は「何かを断言」できるほど十分ではないため、その点を留意して頂ければと思います。

<業界特徴①>習い事・英会話

・紹介者/被紹介者の双方に特典贈呈
・平均紹介者特典額:約1,700円
・平均被紹介者特典額:約3,000円
・特典種類:Quoカードや割引など継続型課金制ビジネスに多い特典、小学生向けの学習塾ではまれに「物」もある

学習塾系では非常に紹介キャンペーンが活発に行われています。
また学習塾でのキャンペーン成功ポイントは、一部場合を除き「親御さん」に対ししっかりと認知活動を行うことが重要です。親御さんにとっての紹介特典として「月謝割引」等は非常に魅力的に映るのではないでしょうか。例えば地域密着店舗型学習塾の場合、「チラシ」などの媒体を用いての紹介キャンペーンも有効であると同時に、LINEやSNSを用いた気軽で簡単な紹介の仕組みと組み合わせるとより効果の出るキャンペーンが可能です。

<業界特徴②>競輪

・紹介者/被紹介者の双方に特典贈呈
・平均紹介者特典額:約600円
・平均被紹介者特典額:約1,200円
・特典種類:ポイント贈呈やQuoカードが主に特典として設定されています

競輪・競馬予想などを一括する会社郡も紹介キャンペーンを活発に行なっています。
紹介特典額としては1,000円前後が多く、全体の8割以上の特典額は500円となっています。これは今回の調査対象業界の中で1番特典額が低い数字です。特典の傾向としてはポイントなどの「現金に近いもの」を贈呈し、今後の継続的な課金を狙っているように思います。

<業界特徴③>人材派遣

・紹介者/被紹介者の双方に特典贈呈
・平均紹介者特典額:約4,400円
・平均被紹介者特典額:約3,800円
・特典種類:商品券が多く、まれにQuoカードやポイント贈呈などが採用されている

人材派遣のようにプラットフォーム型のビジネスはは即効性の高い「商品券、Quoカード」が多い印象です。
特にこの業界の平均特典額が非常に高いのが特徴ですので、特典設定時は競合他社の特典額を参考にするのもよいですね。

<業界特徴④>質屋

・双方に特典が多いが紹介者のみ特典もある
・平均紹介者特典額:約1,800円
・平均被紹介者特典額:約2,500円
・特典種類:Quoカード、商品券、現金還元と様々な「現金に変わるようなもの」が特典設定されている

質屋のビジネスモデルを簡単に表現すると「単発型の買取」が多いかと思います。この点を考慮し多くの質屋の紹介キャンペーン特典は「現金に変わるようなもの」が多く採用されています。また特典金額は「買取価格」の変動と比例するパターンが多く、例えば「被紹介者持ち込み商品の買取価格が1万円以上の場合は1,000円のQuoカード、2万円以上で5,000円のQuoカード、3万円以上で1万円のQuoカード」などの段階的な特典設定が印象的でした。

<業界特徴⑤>食品配達

・紹介者/被紹介者の双方に特典贈呈
・平均紹介者特典額:約1,700円
・平均被紹介者特典額:約1,700円
・特典種類:無料限定商品の贈呈が多い

食品配達とは昨今話題の「食料品を自宅に届けてくれるサービス」です。こちらの業界も紹介キャンペーンに力を入れている様子が伺えます。食品関係ともあり、「限定商品」のプレゼントを紹介特典として設定している企業がかなり多くあります。以前の記事でも触れましたが、新規顧客に対し自社が売り込みたい商品を紹介特典として贈呈するのは「顧客に実際に使用してもらう」というベストな顧客への商品アピールの機会を生み出すことも可能になります。物売りのビジネスでは是非検討したい選択肢の1つです。紹介特典額としては他業界と比べると比較的に低めに設定されています。

<業界特徴⑥>教習所

・紹介者/被紹介者の双方に特典贈呈
・平均紹介者特典額:約5,200円
・平均被紹介者特典額:約3,500円
・特典種類:現金還元が圧倒的に多い

自動車教習所の紹介特典額は本調査のなかで最高の平均値となりました。
データの母数が少ないので断言はできませんが、本調査のデータによると「紹介者を非常に優遇している」ように見えます。以前MKDが行った独自調査によりますと、「入校者の約半数が紹介・口コミ経由(年代により異なる)」とのデータもありますので、自動車教習所の集客において「紹介・口コミ」は頼みの綱といえるのでしょう。このような背景があり、紹介者に対してはかなり優遇し特典額も高いとの見方もできます。また教習所の紹介特典の約8割以上が「現金還元」であるというのも見逃せない特徴の1つです。

<業界特徴⑦>スポーツクラブ

・紹介者/被紹介者の双方に特典贈呈
・平均紹介者特典額:約2,500円
・平均被紹介者特典額:約4,250円
・特典種類:会費割引

スポーツクラブのキャンペーン特典の8割以上は翌月会費割引でした。参考までの指標として平均割引額は3,000円程度です。
会員型ビジネスのスポーツクラブでは「無料商品プレゼント」「商品券」プレゼントなどよりは、ダイレクトに顧客が紹介メリットを感じやすい「翌月会費割引」を多く採用している企業が多いのは当然の流れでしょう。別視点の特典としては「選べる美味しいグルメ1点プレゼント」などを採用しているクラブもあり、食事に関心のある方が集まりやすいスポーツクラブにピッタリの紹介特典かと思います。視点を少しずらせば無限の可能性があるのも紹介特典の面白いポイントです。

<業界特徴⑧>インターネットテレビ契約

・双方に特典が多いが紹介者のみ特典もある
・平均紹介者特典額:約4,600円
・平均被紹介者特典額:約5,000円
・特典種類:商品券、割引、Quoカード、現金還元など様々。

インターネットテレビ契約企業の紹介特典には特に傾向はありませんでしたが、基本的には現金に替わるような「商品券、Quoカード」等の特典が目立ちます。紹介特典額は比較的に高めに設定されています。

本調査からわかったこと

・特典金額3,000円以上はインターネットテレビ契約、スポーツクラブ、教習所、人材派遣などの、比較的顧客単価の高いビジネス
・全体の約90%が特典金額を5,000円以下に設定
・紹介特典が1万を超えた業界はない(賃貸や不動産ではまれにあります)
・当然だが各ビジネスの取引額に紹介特典額は比例する
・単発ビジネス(継続型課金ではない)に割引特典はほとんど使われていない
・双方に特典贈呈時、特典額は紹介者・被紹介者間で同額がほとんど、もしくは被紹介者の方が多い傾向にある。逆のパターンはほとんどない

まとめ

このように業界によって紹介特典はある程度の傾向が見られます。今後紹介キャンペーンを始めたい、既存の紹介キャンペーンをさらに活性化させたい場合はまずは競合他社のキャンペーンを知ることから始めるとよいでしょう。

しかしながら紹介キャンペーンに関して、日本ではまだまだ知見が少ないのも現状です。つまり競合他社が行っているキャンペーン戦略が全て正しいとは限らないということを再度念頭において、業界を跨いだ多種多様な紹介キャンペーンを見てみるのはいかがでしょう。

本記事を執筆した目的の1つとして、読者の皆様に広い視点で紹介キャンペーンを設計して頂きたいとの筆者の強い思いがあります。当記事の紹介特典分析が少しでも皆様のご参考になれば幸いです。

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